Spomenik News Letter 03--- 日常に馴染ませる人

 

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Spomenikの山下です。

 

2026AWの展示会が終わり、ふぅ〜となりインプットの期間に入ろうとしている。

まず大好きで堪らない漫画でHUNTER×HUNTERを読み返そうかと。

作者の冨樫先生は漫画界に革命を起こしたと思っているんだけど、

その理由は漫画って連載を止めずに週刊もしくは月刊で止まることを許されない職業の中、

冨樫先生は連載開始の1998年から10回以上休載しまくっても連載しているといことだ。

もちろんとてつもなく面白いし、熱狂的なファンがいるから成り立っていることだんだけど、

休むことを許されなかった職業を休んでもらっても続けて欲しい職業を確立した天才だ。

 

休む理由の一つに慢性的な腰痛があるんだけど、

昔読んだインタビューではインプットすることをものすごく大切にしていると言っていた。

アウトプットはある意味センスだけど、インプットは努力以外なく、ありとあらゆるものの方向から莫大な量を得ていると。

あんな面白いストーリーや描写ができるなら十分休んで下さい、

こちら読ませて頂きとても幸せなので、もし可能でしたら末長く読ませて頂ければ

といった気持ちで、連載が開始のニュースが入る度に日常がキラキラする。


 

 

展示会をする度にパンツというアイテムを通して色々なことが知ることができる。

バイヤーの方からこういうお客様が買ってくれましたとか、

こういう用途のパンツを履いていたとか感想や意見を聞くのはとても楽しいし、

遠い土地の人がSpomenikを通して小話をしてくれているのも嬉しい。

世の中捨てたもんじゃない。

 

 

ブランドをスタートする上でこんな人に履いてもらいたいといった理想のペルソナがいくつかあって、

その一つに革靴を履いている人というのがあった。

それはクラフト的な要素の繋がり、革靴を履く=長く愛用するスタンスがあるであろう精神、

暮らしが渋めの人間像、革靴を履く職業など、足元から色々想像した。

 

自分で言うのもSpomenikのパンツはいい意味でデザインが強いというかスパイシーなので、

新品の美しさというより履かれるにつれての馴染んだ姿の佇まいの完成度を目指している。

あと正直なことを言うと、デザイン性があるものはすぐに飽きることを知っている。

若い頃の尖ったものに対しての純粋な惹かれ方と、歳を重ねてからの惹かれ方は当たり前だけど変化してくる。

何が違うかと考えた結果、そのデザインを寝かせることができるかどうかだと思っている。

やはりデザインの強いものは飽きるけど、何年か寝かせてもそのデザインの良さは時を超えて気持ちを高めてくれる。

時空を超えるというと大下座かもしれないが、超えてくるものがあると知っている。

自分の持っているものもそうなんだけど、寝かせて楽しめる服ってある意味お得ではないかとさえ思う。

「人生の一部になる服」というブランドコンセプトはこういう意味も含め掲げている。

 

 

そういう意味でパンツをどう育ててくれているか楽しみだ。

白いパンツは汚れを気にせず作業用とかにしてめちゃくちゃ汚して欲しいし、

洗ってはいけないレザーパンツを洗って硬くしてもらってもいいし、

ジャストの丈が飽きたからカットしたりロールアップしまくってもいいと思っている。

作り手の意図を超えて日常に馴染ませてもらえることで人も服も完成すると思っている。

 

人間も熟成が大事だとよく行くバーのマスターが言っていた。

どういう発酵の仕方をしたら良いかは本当知らんがな案件だが、

できれば好きなものに囲まれて少しでも幸せを追求して欲しいし、

Spomenikのパンツがそのお手伝いができるとこの上なく嬉しい。

今日も発酵をしにバーに行こうと思う。

できれば軽めの赤ワインに合う美味しいチーズになりたい。